ほとんどのひとは何度か胃の痛みを経験していることと思います。大抵の場合、家にある置き薬や市販の胃薬を飲んだりしてじきに治ってしまうことも多いでしょう。しかし、今までと違う胃の痛みやひどい痛みが起きたり、持続している場合には、早めに医療機関に掛かりましょう。一口に胃の痛みと言ってもいろいろあります。また胃の痛みの原因となる病気もたくさんあります。いわゆる胃の痛みは、広い意味ではお腹の上半分の部位の痛みを指していますが、狭い意味では本来の胃そのものの痛みです。

痛みの起こり方から、急性と慢性に分けられます。急に胃が痛くなって、吐き気や嘔吐したりする場合に急性胃炎があります。この急性胃炎では2、3日で治ってしまうような軽い状態から、非常な痛みとともに血や黒い胃液を吐くような重症の場合もあります。後の場合は、強いショックを受けたときや、暴飲暴食などがきっかけで起こることがあります。胃の粘膜の広い範囲にただれや急性の潰瘍を生じて、傷から出血している状態です。早急な診断、処置を要します。

また食中毒、ことに細菌性の食中毒では胃の痛みや腹痛とともに発熱、下痢を伴うことがあります。いちばん重要なことは、まず脱水対策です。点滴注射を要する場合があります。病原大腸菌O‐157型などでは入院、治療を要します。その他急性胃炎のような症状で発病するものに、胃アニサキス症があります。これはサクラマスやサバやイカなどの刺し身を食べて、生きている寄生虫が胃の粘膜に食い込んでいる状態です。生食はなるたけ避けるか、酢でしめたり、マイナス15度以下の冷凍にするかしましょう。最初は胃が痛くなって、後に右の下腹部が痛くなる病気に急性虫垂炎があります。ことに小さい子供やお年寄りは症状があまりはっきりしないことも多く、診断が難しい場合があります。

やや慢性の経過で胃の痛みが持続する場合やだんだん痛みが強くなる場合には、慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがあります。胃のX線検査や胃の内視鏡検査つまり胃カメラ検査を要します。検査を恐れていて、重症にならないよう気をつけましょう。その他、胃がんや食道疾患でも胃の痛みを来すことがありますし、胃以外の胆嚢や膵臓、肝臓などの病気でも胃が痛いと感ずることもしばしばあります。あまり痛みが続いたりするならば、主治医に相談したり、早めに専門医を紹介してもらい、適切な診断、治療を受けましょう。
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