閉塞性動脈硬化症は

閉塞性動脈硬化症は、動脈硬化に関連して、高齢者で、特に男性に多く見られる疾患です。その多くは、慢性的に進んだ動脈硬化が、血管を塞いでしまい、血液の流れが止まってしまう状態になります。末梢血管に血液が行かなくなることで、しびれや疼痛、細胞や組織が壊死する状態になります。組織の壊疽から、最悪、切断を避けるために、予防や早期発見と治療が大切になります。身体を安静にした状態では、特に症状はでてきませんが、起きて歩行を開始すると、片方の下肢に痛みがでてくるようになります。病気が進行してくると、じっとしていても痛みが出てくるようになります。

末梢血管の血流がわるくなることから、皮膚の色が変わってきたり、温度が低くなってきたりします。そして、どの程度、閉そく状態が進行しているかによって治療の方法も変わってきます。極軽症の場合では、運動療法が行われます。歩行と休息を繰り返すことで、新しい血行路ができるのを促します。又、血液凝固を防いでいく薬剤の使用により、血管の閉塞をそれ以上進むのを防いでくれます。閉塞の状態がかなり重症の場合、血栓を摘出していく治療が行われたり、血管のバイパスを手術によりつくってしまうことで、新たな血液の流れをつくる治療が行われたりします。

長期に渡り、血管が閉そくした状態が続いている場合、末端部の細胞や組織が壊疽になったりしていることがあります。その場合、そのままだと生命の危険を招く恐れがあるので、下肢部を切除する手術が必要になることがあります。できれば、病気が進行して、治療が行われる前に、喫煙などの悪い習慣や閉そく性疾患につながる病気、例えば、糖尿病などに対する対処をシッカリと行っておくことが大切になります。
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